無題ドキュメント

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不眠腐朽
2001/05/04
 寝る間も惜しい。でも眠い。ドラえも〜ん、睡眠圧縮剤おくれよう。ぐー。
 人の一生は果てなき睡魔との闘いだ。睡眠とは他のあらゆる営みを妨げる存在であり、詰まるところ人類の敵である。睡眠を克服し、これに打ち克つことは、人類に残された最大の課題の一つなのだ。例え他の全人類に否定されても、私は「征睡論」を声高に主張し続ける。睡魔の野郎め。参ったか。跪け。命乞いをしろ。小僧から石を取り戻せ。てなもんである。
 なにせ寝ている間というのは、寝ること以外なにもできないのだから、死んでいるのと同じだ。人生における最大の損失だ。「何を云うの!夢を見ることができるじゃないの!」と、少女漫画的キンキラ目で云い放たれても、夢などというバーチャルリアリティに一分の価値も見出せない私のような現実主義者にお答えさせていただくと、「一生夢見てなさい」となる。妄想の中ならば何をやらかしても逮捕されないことであるし。
 ところで、人間には「三大欲求」なるものがあり、それは「食欲」・「性欲」・「睡眠欲」の3つなんだそうな。なんていう話は誰でも聞いたことがあるだろうが、そんな法螺話を本気で信じている人など居るのだろうか。もしも「そんなん当たり前じゃん」と云われる方がいたら、とりあえず貴方はなるべく表に出ず、窓という窓に別珍の幕を下ろし、可能な限り蟄居していた方がよろしい。世間には嘘吐きが幾らでも居るのだ。私のような。
 だいたい、「欲求」という言葉の意味を辞書(Microsoft Bookshelf)で引いてみると、以下のように記されている。
ほしがり求めること。ある物を得たいと強く願うこと。
 つまり、欲求とは能動的な精神活動なのだ。前述の三大欲求とやらのうち、食欲と性欲ならば合点がいく。「ふんぬー!食わせろ!今すぐ食わせろ!ロイヤルホストのチョコレートサンデーを今すぐ食わせねば貴様を食う!」だとか、「はうあー!○○せろ!今すぐ○○せろ!瀬川おんぷと今すぐ○○せねば貴様を○○す!」などという感情ならば、欲求として認めるのにやぶさかではない。内容の倫理性はともかくとして。
 だがしかし、眠たくてしようがなさそうな人間が「ふんぬー!」とか「はうあー!」とか悶絶したり、「今すぐ寝かせねば貴様を…」などと脅迫行為に及ぶだろうか。まず間違いなく、その前にとっくに気絶しているはずだ。故に、睡眠欲などという欲求は存在しない。私が云うのだから間違いない。
 ならば「睡眠欲」と呼ばれるものの正体はなんなのだこの野郎。今すぐ云ってみろ、云わねば貴様を…などと脅迫されても、そんなもん答えようが無い。私は学者でもヨナルデパズトーリでもあるわきゃないのだから。エロイムエッサイム。バランガバランガ。
 それでも、素人がなんとなく思索してみても、「睡眠は脳の休息だ」という考えにくらいは帰結するだろう。肉体を酷使した後は休息が必要なのと同じに、起きている間中酷使され続ける脳には休息が必要なはずだ。
 すると、このような考えに辿り着いた。起きている間中、極力脳を使わなければ、眠くならないのではないか。そうだ、そうに違いない。肉体にしろ、一日中殆ど動かさなければ、疲労しないし休息を取る必要は無いのだから。脳も同様に、ひたすら何も考えず何にも動じないようにすれば、眠気が訪れることもあるまいて。
 これは世紀の大発見だ。早速論文をまとめよう。いや、いかん。そんな事に頭を使えば眠くなってしまう。ここはじっと我慢だ。いやあ、しかしそれにしてもこんなコロンブスの卵的大発見をしてしまうとは、考えただけでも興奮して…いや、それもいかん。ひたすら脳波を抑えなければ。穏やかに…赤子のように穏やかに…ぐー。
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